いつもの「石原さとみ」ではない。髪はパサつき、唇はかさかさ。主演映画「ミッシング」は、人生の転機になったという。
「これから何年たっても『転機は?』と聞かれたら『この作品です』と答えます。たとえ映画が公開されなかったとしても。私を、私の人生を、変えました」
映画を見た人も「石原さとみ」像が別次元に変わるだろう。
主人公の沙織里は、幼い一人娘が突然失踪して3カ月が過ぎ、止まった時とよどんだ空気の中、地獄のような焦燥に焼かれている。献身的な夫(青木崇高)にもいら立ちをぶつけ、放送局の記者(中村倫也)に必死に「悲劇の母」をアピールし、疲れ果てていく。
始まりは2017年。「自分…